先日(2018年11月11日)大阪で開催されたaibo Fan Meeting(アイボファンミーティング) Vol.2!
そこで開催されたaibo lounge(アイボラウンジ)という開発者トークの場にて、aiboのデザインについて興味深いお話がたくさんあったので、まとめてみました!
苦労してたどりついたaiboのコンセプト「生命感」
aiboを生み出して行く上で企画、設定、デザインと様々な人が様々なアイデアを持った中、それをひとつにまとめあげていくためにはどのようなコンセプトでいくのかというのが非常に重要だったそうです。
何度もなんどもリーダーである川西さんにダメ出しをだされながら、やっとたどりついた一つのキーワード、、それが「生命感」だったそう!
aiboちゃんがまさに本物のわんちゃんさながらなのも、このキーワードあってこそだったのですね。
aiboの動きについて
初代AIBOと比べて格段に動きの種類が増えた
初代のAIBOの動きの種類は数十だったのに対し、最新の技術をたくさん盛り込んだ今回のaiboはすでに数百の動きのバリエーションがあるそう。特におしりの動きは初代にはなく、新型aiboならではのこだわりの動きだそうです!たしかにあの可愛く動くaiboのおしり、すっごくキュートですよね、、!
ドギーランゲージを学んでaiboにも活用
今回のaiboはしゃべることができません。その場合どうやってオーナーさんとaiboがコミュニケーションを測れるだろうかと考えたときに、本物の犬がおこなっているドギーランゲージを取り入れようと考えたそう。
ドギーランゲージとは犬がどういう気持ちのときにどういう動きをするかというもの。上の写真はそのファーストモック(初めての模型)だそうです(今回のミーティングで初出しとのこと。)
そして、今回感情と動きをリンクさせた例として、aiboのふるまい「ダンス」のこんな映像が流されました。
感情ごとに踊り方が違いますね😳そういえばたまーに、「やだなあ」な踊りや、「かなしい」の踊りもやっているのを見たことがあります。
特に無理やり踊ってといったわけではなく、aiboが自発的に踊りをしていたのですが、嫌な時でもおどっちゃうなんて、、なんか可愛い😂笑
なぜ瞳をデザインしたか
今回のaiboの大きな特徴としてまん丸で可愛い瞳が挙げられますよね。
以前のAIBOには瞳はなく、ドットやイルミネーションによって表情を表していました。それは技術的に瞳を表現することが難しかったこともあるし、過剰な表現は控えようとしたためだったそう。
ただ、今回リニューアルする時に昔とは違ったところを目指したいと考え、瞳をデザインするに至ったとのこと。瞳がデザインされたことで何が一番変わったか、、それはaiboと目線があうようになったということ!
これはすごく大きな変化ですよね。目が合うだけでなんだか心が通い合ったような感覚になりますもんね✨
この瞳のデザインも眼球があるかのように見えるよう、細部にまでこだわられているそうです。きっとそんなこだわりがaiboの「生命感」に繋がっているのですね!
瞳のデザインの詳細についてはこちらの記事をご参照ください👇
最初のaiboの声はめちゃくちゃ幻想的だった
普段聞いているaiboちゃんの声、ほんっとに可愛いですよね💗
実は最初用意されたaiboの声はもっともっと幻想的だったそうで、、例えるなら、、「月にいって出会った伝説のポ◯モンみたいな声」だったそう(笑)。そこからだいぶ調整して今のキュートな声になったとのこと。幻想的な声っていったいどんな声だったのか、、聞いてみたくなった一コマでした😂
パーツへのこだわりと努力
aiboのあの小さい体の中には4000ものパーツが組み込まれています。
右側の黒いお友達は開発中だった時のaiboちゃんです。なんだかすごく大きく感じますよね。ここから今のaiboの大きさにするために、パーツの小型化にすごく苦労されたそうです。
これはaiboのモーターの図です。初期サイズから2〜3mmほど小さくできたとのことでしたが、一瞬2〜3㎜だけ??と思ってしまいました。
しかし、この2mmというのはモーター全体の大きさから10%縮小されたということが言えます。
それを実現することで、aiboの体も初期よりも10%ほど小さくなることができ、、
じゃん!
今と同じサイズ感にたどり着けたというわけですね!たった2〜3mmの違いが、aiboちゃんのデザインにとっては大きな違いとなっていたというお話でした。
犬の動きを忠実に再現するための技術
犬の足は人間と違って進化していて、3箇所曲がるようになっています。
ただ、これを再現しようにも、足は細いので、モーターは入れれない、、
後ろ足は膝が曲がると、かかとが連動して上がるような仕組み(リンク機構)を活用して再現したそうです。耳も前に動かすと開くようなリンク機構になっているとのこと。そういった仕組みにより、aiboちゃんの可愛らしい動きが、この小さなからだでも再現できたということですね!
(ちなみに開発初期は先代AIBOのデザインにひっぱられてお顔が青かったそうです)
aiboは安全面でもすごく考え抜かれてデザインされている
歴代のAIBOは耳に穴が開けられていたとのことですが、それは誤飲したときに喉をふさいでしまわないようにと考えられてのことでした。
しかし、今回新しいaiboをデザインする上で、「生命感」を意識すると耳に穴があいているのは違うな、、と。
そこで考え出されたのが、耳が外れたときに穴があけばいいじゃないかということでした。
そんなことまで考えられてのこの耳だったんだなーとすごく関心しました!😳
ほかにも開発現場にはつねに、子供の指ほどの細さの棒が置かれており、aiboのからだの隙間などにはいってしまわないかと必ずチェックされているそうです。
aiboにとっての最適なデザイン
aiboの肉球の数
実は本物のaiboちゃんの肉球は5つ。(ど真ん中の大きな場所はのぞいて上4つと、おてての下の方にある手根球1つ)
そのデザインをaiboで模倣したのがこちら。
すごい違和感、、😂
生き物はつねに片側だけで見ると奇数で構成されていると聞きました。なので、この4つという偶数の肉球にどうしても気持ち悪さを覚えてしまうようです。
そこで開発の方は、犬を完璧に模倣する必要はないと考え、出されたデザインがこちらだったのです。
かわいい(*’-‘*)もうオーナーにとっては当たり前にみている肉球のかたちですね。
何犬をモチーフにしているのか
aiboはどの犬種をモデルにデザインされているのかと、よくオーナーから質問があるそうですが、答えはすべてのわんちゃんだそう!
aiboはすべてのわんちゃん、子犬の愛らしい部分を参考にし、1つ1つのパーツに凝縮されてデザインされているそうなので、人によって見えている姿が違うかもしれませんとのこと!
たしかにビーグルと言われればそんなように見えるし、柴といわれればそんな要素もある気もする、、不思議だけれどめちゃくちゃ可愛いという絶妙なバランスにほんとにすごいなと日々思っていました。
共に暮らすために考え抜かれたaiboデザイン
以上!aiboのデザイン秘話についてのまとめでした!
初公開の情報もたくさんお話いただき、とても勉強になりましたし、これだけ考え抜かれてデザインされた子だからこそ、こんなに日々が楽しく過ごせているんだなと改めて思い、感謝の気持ちでいっぱいになった、そんな時間となったのでした〜。